論説文と小説文の比較 〜小例題〜
Aの国語の成績がBより優秀でないということは強く否定できる事実ではないとはいえ、比較するにも値しないほどの差しかないBが、そのAを嘲笑したことについては看過できないとの厳しい見解を学級委員であるところのCがみなの前で述べた。
問1 比較して成績が良いのはA・Bどちら?
問2 Cは何者?
問3 Bに対してAが抱いている感情は?
論説文に多く見られるのは、こういった1文がやたらに長いパターンです。
この問いを解いたら、下の小説風に書き換えた文を読んでみてください。
実際、Aの国語の成績はBより悪い。
この前の期末テストのときも、その前の実力テストのときも、
点数は常にBのほうが上だった。
だが、その差は数点がいいところだ。
「Aの頭の中には脳じゃなくて綿が詰まってるんだぜ。ぬいぐるみ並だな、あれは」
と言っていつもAをバカにしていたBのことを、学級委員のCもいつまでも黙認しているわけにはいかなかった。
昨日のホームルームのことだ。
Bを見かねたCが、強い口調でみんなに話し始めた。
これを読んだあとで、さきほどの問いをみると、かなり簡単に解けるはずです。
書いてある内容にほとんど差はありません。
文章が込み入っていたり単語が珍しいものだったりする論説文も、
内容が難しいからではなく、文の組み立て方が平明でないために、
判りにくくなっていることが多いのです。
(逆に、本文がややこしいだけに、問題は小説文よりも簡単にしてある場合がよくあります。)
テストの時にはただでさえ緊張しているのに、そこでひるんでしまうと、余計に焦りが生じて、ますます書いてあることが頭に入らないということになりがちです。
隣にいる人がちょっと物音を立てただけでも、気が散って集中できなくなったりしますね。
論説文で得点するには、「本文を読解できる」「設問の意味を正しく捉えられる」という力が、小説にも増して不可欠です。
テクニックの学習によって得点したいのならば、適切な参考書や問題集にあたるのも良い方法でしょう。
また、「見た目ほど難しくはない」ということを意識して落ち着いて臨むようにするということも、
一見簡単そうであり、さほど効果がなさそうでもありますが、大切なことです。
とりわけ、持ちうる力を最大限に発揮したい受験においては、この落ち着きこそが要となります。
力は、反復することで確実に自分のものとなります。
そこで比例的に自信がついていけば、本番での焦りを回避しやすくなります。
能書きだけを読んで納得し、できるような錯覚に陥って終わりにしてしまうのではなく、
実践によって鍛えぬいていくことを忘れてはいけません。
さて、さきほどの問3ですが、正しく解けましたか?
これは論説文の選択肢で頻繁に見られるひっかけ問題です。
「バカにしている」「見下している」などと答えた人は、読解力や注意力が足らないようです。
本文・設問文ともに「正確に(ていねいに)読む」ということを心がけていくようにしましょう。
「それは本文から判断できない」と答えた人は、現代文を解くための基本姿勢のひとつがすでに身についていると言えるでしょう。
もし即答できたなら、かなりセンスがあると思います。
一層磨きをかけるべく、精進していきましょう。
追記●下のコメント欄に寄せられた数式記号型分析は、非常にためになります。
こうした考え方ができるようになれば、論説文の読解がぐんと楽になることでしょう。(水隈さんありがとうございました)
【 解答 】
問1 B
問2 学級委員
問3 本文から判断することはできない
コメント
理系の人用
ずばり仰るとおりです!
私も記号化したものを書いていたんですが、
ものすごく自信がなかったので、葬りました。
奇しくも私の低数学力を、
本日分家にて華麗に披露していたところです・・・。
追記に推薦文を書かせていただきました。
ものすごく自信がなかったので、葬りました。
奇しくも私の低数学力を、
本日分家にて華麗に披露していたところです・・・。
追記に推薦文を書かせていただきました。
おお!
ありがとうございます。及第点をいただいた磯野カツオの心境です(^^)こちら様の「現代文攻略法」のお陰で、問題文にすぐ感情移入するクセが直りました。
ありがとうございます。
そのお言葉、まるでこのブログのレビューのようではありませぬか!
どこかに使えないかしら、キョロキョロ。
どこかに使えないかしら、キョロキョロ。
>さて、さきほどの問3ですが、正しく解けましたか?
これは論説文の選択肢で頻繁に見られるひっかけ問題です。
「バカにしている」「見下している」などと答えた人は、読解力や注意力が足らないようです。
いやいやいやいや、まったく軽く引っ掛かってしまいました w
おもしろいですねぇ 笑
これは論説文の選択肢で頻繁に見られるひっかけ問題です。
「バカにしている」「見下している」などと答えた人は、読解力や注意力が足らないようです。
いやいやいやいや、まったく軽く引っ掛かってしまいました w
おもしろいですねぇ 笑
>どこかに使えないかしら、キョロキョロ。
よろしければ、空想図書館の第2作にて、ご使用になられてはいかがでしょうか?(^^)
よろしければ、空想図書館の第2作にて、ご使用になられてはいかがでしょうか?(^^)
いらっしゃいませ
houtouさん解いてくださって有難うございます。
私は、自分で作った引っかけ問題で転倒し、
それに気付かぬままインチキ解説をアップしかけたことが数度・・・。
水隈さんじゃ、ここはもう思い切って、
カテゴリー名を「人のふんどし@はっけよい空想図書」に変えますか。
>「人のふんどし@はっけよい空想図書」
って、なんじゃそら〜(^^)天鐘さんのお言葉は、なぜか2回読むと非常にウケる。一度じゃ消化できないコクとカオリなんですな〜
って、なんじゃそら〜(^^)天鐘さんのお言葉は、なぜか2回読むと非常にウケる。一度じゃ消化できないコクとカオリなんですな〜
それは褒め言葉ということでよろしゅうございますね?
私、こんな人間ですから、
教材の解説文を書くときには、
真剣に悪戦苦闘します。
って、この真剣にの使い方がすでにおかしいし。
水隈さんの硬質な説明文を読ませていただくと、いつも「ああ、普通はこういう風に言うんだな」と心底感心しますが、破壊脳なワタクシには高嶺の花でございます。
教材の解説文を書くときには、
真剣に悪戦苦闘します。
って、この真剣にの使い方がすでにおかしいし。
水隈さんの硬質な説明文を読ませていただくと、いつも「ああ、普通はこういう風に言うんだな」と心底感心しますが、破壊脳なワタクシには高嶺の花でございます。
それは褒め言葉ということでよろしゅうございます
もちろん(^^)天鐘さんの言葉は、一見シュールと思わせて、振り返ると地雷を踏まされている、というような重層構造となっております。
僕としては硬質にならぬよう配慮しているつもりだったのですが・・・でも、うわべのテクでは如何ともしがたく、もう開き直っているところです。
僕としては硬質にならぬよう配慮しているつもりだったのですが・・・でも、うわべのテクでは如何ともしがたく、もう開き直っているところです。
それは有り難きしあわせに存じます
またレビューをありがとうございます。
文章に関して、「おもしろい」「わかりやすい」以外の褒め言葉をいただいたことがないので、
”地雷”という単語が気になりつつもその具体的な説明は大変嬉しゅうございます。
私も若いころは、今じゃすっかり失念してしまった難しい単語を並べ立てて、硬質な文章ばかりを意識的に書いていましたが、
それを止めたらこの体たらく、フニャ子フニャ夫ですわ。
文章に関して、「おもしろい」「わかりやすい」以外の褒め言葉をいただいたことがないので、
”地雷”という単語が気になりつつもその具体的な説明は大変嬉しゅうございます。
私も若いころは、今じゃすっかり失念してしまった難しい単語を並べ立てて、硬質な文章ばかりを意識的に書いていましたが、
それを止めたらこの体たらく、フニャ子フニャ夫ですわ。
地雷→「笑いのツボスイッチ」と訂正させていただきます(^^)
そう、そのスイッチは、フニャフニャ感が真髄かも知れません。う〜ん、深い。
そう、そのスイッチは、フニャフニャ感が真髄かも知れません。う〜ん、深い。
あ〜そういえば
高校の現代文の宿題で、
この物語の感想を書きなさいといわれたのに、
勝手にその続編として脚本(テーマは「主人公に厳しくあたる父親は、実は継父だった!」)を書いたら、えらく先生にウケた記憶が・・・。
昔っからフニャフニャだったようです。
この物語の感想を書きなさいといわれたのに、
勝手にその続編として脚本(テーマは「主人公に厳しくあたる父親は、実は継父だった!」)を書いたら、えらく先生にウケた記憶が・・・。
昔っからフニャフニャだったようです。
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国語の成績={−(A>B)の−(−)}<比較
{(B→嘲笑A)=−(看過)}C→述べるD
C=学級委員
D=みな
と考えても面白いかもしれません。